「トウシ無関心村」の人々の堅実な資産形成

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「トウシ無関心村」にいる人たちは、きっちりと資産形成しているということについて

話の前提として、「トウシ趣味村」にいるのは、投資をさせたい金融商品販売業者はもとより、自分が投資をしている人たちとします。
また、「トウシ無関心村」にいるのは、お付き合いの金融機関が銀行や保険会社が中心で、自ら積極的にリスクある金融商品への投資をしていない人たちだとしましょう。

私がここ数年、少しとは言えないほど感じていることですが、

「トウシ趣味村」の中では、投資をしないことが「悪」かのような表現がされていたりすることがあります。
というか、そのような主張が目立ちます。

逆に、「トウシ無関心村」では、投資をすることが「悪」かのような表現をわざわざしていません。

なぜそのような「悪」的な主張がされるのでしょうか?
金融商品販売業者は当然そのようなセールストークになるのですが、金融業界で働いていない人も同じトークになっています。
ポジション・トークと言ってしまえばそれまでですが、私がセミナー等でもお伝えしているキーワードに
世の中にある様々な情報には、必ずその情報発信者の意図がある
というものです。
シンプルに解釈していくと、投資の世界では間違いなく
他人様の資金(ニューマネー)が入ることによって自分の資産を押し上げる効果があるため、それを期待しているからであり、事実そうなってほしいからでしょう。

私は長年、実務者の立場で実際に多くの「人」「家庭」を見、お話を聞いてきました。
そのことによる”経験”から申しますと、

「トウシ無関心村」で行われている資産形成は、全く問題ありません。
問題ないどころか、お手本になるようなケースもたくさんあり、総じてきちんとされています。

そもそも資産形成として拠出される資金は、それ自体が家計の中で消費にまわらずやりくり(それはそれで運用と考えられる)されたものです。

次の1千万円の話についてどう思われますか?
「トウシ趣味村にいるAさん(40歳)の金融資産残高:1千万円」

「トウシ無関心村にいるBさん(40歳)の金融資産残高:1千万円」
としましょう。(※含み益・課税については考えない)

仮に、Aさんの元金は800万円、Bさんの元金は900万円だったとして、何か問題があるのでしょうか?
(・。・)
私はないと思います。
(・へ・)
Bさんは、AさんがBさんよりも元金が少なく、Aさんと同じ金融資産を保有しているからといって
「コンチクショ~!」
ってなるでしょうか?(おそらくなりませんよね)

一方、Aさんはどうでしょうか?
Aさん自身はリスクを負って投資をし結果保有している金融資産残高と、Aさんと同じようなリスクを負わずにいたBさんが保有している金融資産残高と同じだということに対して
「コンチクショ~!」
ってなるのでしょうか?(おそらくなりませんよね)

ということは、あなたの知らない他人がゴチャゴチャ言っている話は
あなたの資金(ニューマネー)が入ることによって自分の資産を押し上げる効果があるため、それを期待しているからというポジション・トークと考えてもいいでしょう。

洗脳されて、自分や家族のためにお金が使えなくなるかもしれない

私は以前から言っていますし、実際に感じていることは

「トウシ趣味村」にあるマネーの多くは、消費されない可能性がある。

日本では、個人の金融資産および有価証券保有割合が高齢者世帯に偏在しています。
(一方で高齢者世代の格差は大きい)

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私は、株式や投信に投資を行っている高齢者の皆さんのその目的の多くは、本人が気づくと気づかざるは別として、道楽的に行っているものと思っています。
投資行為には、そういう面はありますから。

MRFの積み上がった残高がそれを裏付けています。
・野村MRF 5兆円(2018年8月24日)
・日興MRF 2.5兆円(同)
・大和MRF 1.3兆円(2018年7月末)

このような面からも、あまり頻繁に投資ブログを書きすぎたり、金額を公表したりしていると、使うことに恐怖感や罪悪感を感じることとなるでしょう。
人の心理とはそんなものです。

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また、現状より次のような推察が可能です。

日本は、高齢者世代が投資関連商品(有価証券)を保有している割合が高い

今後も高齢者世代に金融資産保有割合が偏っていく

今後、70歳以上で投資関連商品保有割合が増加していく

今後、投資関連商品の15%を認知症患者が保有していく

ですので、
「いつまでもず~っと資産運用はし続けていきましょう」
なんて言う人たちと関わっていると、
お金を使うことを忘れてしまう
という、別の意味での認知症が生じてきたりするのでは?などと気にしています。
(結局、消費にまわらない)
洗脳と副作用に気をつけましょう!

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食べ物や他の何かに喩えて考えてみましょう

最後に、「トウシ無関心村」に対して「トウシ趣味村」から発信される投資をしないことが「悪」かのような表現がされていたりすることについて、別のものに話を喩えておきたいと思います。

ここに食パンがあります。
100円の食パンもあれば400円の食パンもありますよね。
どちらを食べると判断するのも人それぞれです。
400円の食パンを食べている人に「100円の食パンなんかより、400円の食パンを食べないとダメ」とか
100円の食パンを食べている人に「400円の食パンなんかより、100円の食パンを食べないとダメ」とか
言われたくないでしょう?

同じことです。
ん?
同じ・・・かな?(^^;)

美味しい食パンが好きなので無理やり喩えてみました。


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