変額有期保険勧誘目的のマネーセミナーの闇⑩

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不誠実な対応には法令違反をしっかりと指摘する姿勢で

保険会社はご相談者が文書送付し到着した頃からすぐにカスタマーセンター経由で連絡をしてきました。
明らかに本社指示によるものです。
(言われないとしない・できない高給サラリーマン集団、子供か!)
このレベルの実務能力であれば、自浄作用能力が低い相手だと思ったほうがいいです。

ご相談者のアクションは、これだけではなく、各方面にわたりました。
各方面から保険会社へ連絡がいくことになり、ご相談者の本気度とバックに専門家がいることを理解したと思われます。
保険会社側は、かなり驚いたことでしょう。

実は文書送付前に、ご相談者は前回「変額有期保険勧誘目的のマネーセミナーの闇⑨」お伝えしたように、カスタマーセンターに契約の取消を申し出をし、それからしばらくの間「放置」されていました。
放置期間が長くなり、ご相談者はカスタマーセンターにお電話し、下記のようなやり取りをし、状況を確認していました。

カスタマーセンターへ連絡し、ご相談者は尋ねました。
「ずっとほったらかしですが、何をしているんですか?」(・△・)
カスタマーセンターは答えました。
「保険募集人にヒアリングしていました」(´Д`)

この回答から、完全に保険会社側の対応ミスが分かります。
この時点では、ご相談者はカスタマーセンターに契約の取消を申し出た状態で、ご相談者がまとめた詳細な文書を保険会社に送付していません。
つまり、保険会社は申し出者(ご相談者)にヒアリングをしていない状態で、保険募集人にヒアリングをしていたとのことです。
通常、保険会社の対応としてはご相談者に連絡をし、事の経緯を聞かなければなりません
が、それをせずに、先に保険募集人に聞くという失態です。
これは、保険募集にある「意向把握」「意向確認」をしないこと、していないことと同じです。
こういう事実からも当該保険会社のコンプライアンスに対する基本姿勢として、保険募集のコンプラ意識についての低さを指摘できるポイントとなるでしょう。(組織的問題、教育問題)

この行為から推察できることがあります。保険会社側は

保険募集人にヒアリングしましたが、その結果、保険募集に落ち度(非)はないと判断したので、今回のお申し出はお受けできません。
文句があるなら金融ADRにどうぞ。

( `ー´)ノ

という短期決戦で終了しようというストーリーを描いていたのではないでしょうか。
想像ですが、同じように契約の取消や新契約の募集で苦情を申し立てた場合、けんもほろろな対応に泣かされている方が大勢いるのではないでしょうか。

当該保険会社(保険代理店も同じ)の一連の対応から、彼らは本気で顧客利益の視点などは持っておらず、法令および顧客本位の業務運営を形式的に遵守していればいいと、相変わらず”金融庁様”に対して「やってますよ~」というジェスチャーだけしておこうと考えているのではないかと思いました。

そうでないというのであれば、本社社員に対してまともな教育をしてなさすぎです。
不誠実な保険会社の対応には法令違反をしっかりと指摘する姿勢でのぞんでください。

保険会社に法令についての回答を求める

重要な点は、保険会社(今回は保険代理店の代表者に対しても)にコンプライアンスについて質問し、回答を求めることです。
その回答と保険募集人の実際の行為とを確認することで、不適切な保険募集を行っていたことが分かります。

相手は言いくるめようとしてきますので「こういうことをされたので契約を取消してください」(相手側は否定する可能性が高い)ということばかり主張していくのではなく、事実は事実として文書にまとめているので、さらに法令についての確認をしていきましょう。
それにより、あなた自身に知識がつくことはもちろんですが、あなたがされたことへの説明の肉付けがしっかりとされていきます。
嘘をついてる側(そんなことは言っていない、していないと主張する側)は、自分が行ったことを法令と絡めて裏付けられていくと、辻褄が合わなくなっていくので墓穴を掘ることになるでしょう。

文書送付の場合は、文書で正式な回答をもらいましょう。
面談セッティングの場合は、必ず録音や動画撮影(許可を得ましょう)しましょう。

保険業法に関する内容
消費者契約法に関する内容
金融商品取引法に関する内容
金融サービス提供法に関する内容


続く・・・

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