騒動になっている金融庁の金融審議会の市場ワーキンググループ(WG)報告書について、率直な感想を述べます。
この報告書は、
「しかしながら」という接続詞を使ってミスリードする構成になったもの
です。「公」の金融庁がまるで「民」のような仕事ぶりです。 (。´・ω・)?
金融庁のおかしさは過去にも指摘してきました。
貯蓄から資産形成へ
上記の標語についてですが、
「貯蓄から投資へ・資産形成へ」と言っているということは、「銀行から証券会社へ」と言っていると解釈できますね。
これは、個人のお金が滞留する器の変更を言っているだけで、消費には向かわない話です。
本質は、
でなければならないはずです。
こういうことを国(金融庁)が言っているから困ったものです。
政府の方針とは違うのではないでしょうか?
矛盾していませんか?
ま、NISAもそうですが、ただの業界団体のための行動ではないかと思っています。
正直、今の金融庁(の一部の職員かもしれません)は「つみたてNISA」「iDeCo」をすすめる人々やごく少数のネットブロガーらに引っ張られすぎです。
全国民を見ずに、ポジショントークがうまいごく一部の層のみを見ているって感じですね。
報告書は内容的にお粗末なところ(審議会メンバーが過去に書いたレポートと厚労省、総務省の過去の資料をつぎはぎした感じ)は多々あるように感じましたが、当ブログでも指摘したことがそのままあった部分がありましたので、抜粋します。
自営業者に対して真っ先に「つみたてNISA」「iDeCo」です。
自営業者(国民年金受給者)って、サラリーマンや公務員と比較して、かなりリスキーな人生設計になっている層です。
「公」なら国民年金基金や小規模企業共済等の選択肢があることを”アドバイス”したらいかがでしょうか?
アドバイザーが必要といいながら、審議会メンバーには適任者はいなかったということでしょうか?
人生で最大の買い物と言われている「住宅関連費」について、ローン返済や賃貸計画などについて一切触れていません。
この資金を考えることが最もリターンを得ることになる可能性があるのではないでしょうか。
ただただ「つみたてNISA」「iDeCo」をすすめて、「公」や「公から仕事を得る人々」のためにミスリードしていると言われても仕方ないですね。
顧客本位?金融庁はリスク投資に対して甘すぎです
巷間、金融商品販売において多数の苦情が発生しています。
監督官庁である金融庁は、きっと激怒していることでしょうね。
しかしながら
当の金融庁がリスク性資産への投資に対しての考えや啓蒙について、甘すぎなのではないでしょうか?
顧客本位の業務運営?
実態はどうだか・・・
まずは
金融庁自身が行政業務において国民本位でお願いしたいですね。
「公」の仕事ができない人は「民」へ転職するべきです。
ん?そのための、天下りの準備か!?
コメント
例の問題となっている報告書はセゾン投信の中野氏が取りまとめたとのことで、これでは投資信託の宣伝みたいな報告書になるのは当然かなと思いますし、麻生大臣が受け取らないのも当然です。
野党も金融庁が特定の証券会社の利益団体に成り下がっている点を突っ込めばいいのにと思います。
大多数の国民の老後資金問題が積立投資で解決するかのようなストーリーを平気でOKした今回の関係者の「現代の日本国民が不安に思っているライフプラン」に関する能力を疑います。
同時に、このようなセンスを持った監督官庁に厳しく”規制”される金融機関はある意味悲劇です。
お上目線の営業会社だらけです。
コメントありがとうございます。