日経平均を使った20年積立投資で検証「積立投資はいつはじめてもいい論」について

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続編!いつはじめてもいいのか?積立投資

先日の記事で、

「積立投資はいつはじめてもいい」
「長期積立投資なら最初の数か月なんて、何百分の数回分にしかならない」

というような無責任な話がネット等で蔓延しているとして、日経平均を使って「10年積立投資」の累積リターン結果を検証しました。
そこでの結論は、

「積立投資はいつはじめてもいい」
という話は、やはり無責任な話。

そもそもそのようなことを言う人たちのポジションは

セルサイド(金融業界関係者)
FP
金融業界が広告主となるメディア
先に積立投資をはじめている人たち

といったところでしょう。
ネットワークビジネスですね。^^
「いつはじめてもいい」のは預貯金です。
”預貯金頭”で”積立投資を語る”ずれた人たちが多すぎです。
業界の洗脳効果は抜群だといえます。

今回、続編として
2017年4月から1年おきに「20年積立投資」の累積リターン結果をグラフ化しました。

投資対象:日経平均株価、月末終値を使ってドルコスト(20年間)

対象期間:1986年5月~2017年4月の12パターン

縦軸:リターン・・・「100=元本(±ゼロ)」、従って「99」以下は元本割れ。

横軸:表示年月から20年間・・・表示年月を最終月として20年間

結果発表

元本を上回ったのは「7パターン」
元本を下回ったのは「5パターン」

前回とはあえて逆の書き方をします。
元本割れしなかったパターンの傾向は、

相場環境のいいときに積立投資をやめた

という感じです。
同時に、元本割れしたパターンの傾向も見えてきます。
今回の検証で、10年でも20年でも言えるのは、ここ数年の官製相場が日本株への積立投資結果にどれだけのインパクトを与えたのか、それはここ近年の中で格別に良かった(+σ)状況だとわかると思います。
元本を上回った7パターンのうち「5パターン」がこの期間です。(統計上、時期が重なっているのは参考にはなりませんが・・・)

20年という期間にすると、見えてくるものがあるでしょう。
記憶を辿っていけるでしょう。上のシミュレーションの各地点から見て
・いま(各地点)から20年前のあるとき
・あるときから20年後のいま(各地点)
というのを見つめたとき、相場に限らず、皆さんそれぞれの人生に置き換えても、明らかに時代が違っているということやいろいろな人生イベントがあったことなどがよくわかるのではないでしょうか。

積立投資の成否は、
はじめ時とやめ時のセットです。


食らわされますよ!!

この4年半という”日本人類史上最大規模の官製相場”での結果が我が実力で、投資のことがわかったような、将来の投資結果が見えているようなことを言っている人々が大勢いそうですが、気をつけましょう。

この4年半という”日本人類史上最大規模の官製相場”での結果が我が実力だと鼻息荒くしていると、とんでもないしっぺ返しを食らう可能性が高いかもしれません。

以前にも書きました。
・日経平均が1万円から2万円
・NYダウが1万ドルから2万ドル
・ドル円が80円から120円

これらの変化がこの4年半に”急激”に起こった結果が”いま”です。
しかもそれは
中央銀行による金融ジャブジャブ世界大会の結果です。

最近でも思うのですが、
ジュニアNISA
積み立てNISA
とかで、踊らされないようにしましょう。

超高速株取引が行われています。
1/1000秒単位で
「買って」
1/1000秒単位で
「売って」
1/1000秒単位で
「また買って」
1/1000秒単位で
「また売って」
の繰り返しで、資本を増強していく世界です。
それが世界の巨額マネーの証券取引所を使った資本の動きです。

投資の世界には、
「とにかく株式を購入していないと・・・」
という株中毒者がいます。
同じように
「とにかく積立投資をし続けないと・・・」
という積立投資中毒者もいるでしょう。

超高速取引を使って資本を増強している巨額マネーの立場から見れば、市井の人々の資産形成マネーなんて・・・
謙虚にマーケットに参加しましょう。

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