積立投資は「ネットワークビジネス化」している
投資の世界は、皆で「お手手つないでゴール」なんてできません。
それをさも「お手手つないでゴール」ができるかのように間違った情報が平気で発信されていっています。
そしてそれを真に受けている投資初心者(カモになる可能性が大)がたくさんいます。
特に、今は”異次元の金融緩和”(こういうのを「運と偶然」といいます)によって急激に株価と為替の買値が変わってしまいました。
「既得権益者」とは、2012年後半~2015年末に向かって「日米欧の株価上昇」「ドル円・ユーロ円の為替変動」による恩恵をもろに受けた人たちです。
それによって、歪(いびつ)な構図ができてきていると思っています。
それが下図です。
ネットワークと”ネット”ワーク
ネットワークビジネスと積立投資推奨話が似ていると感じるところがあります。
まず、ネットワークビジネスは”副業”前提ですすめられます。
積立投資も同じです。
”お金に働いてもらいましょう”
という合言葉ですすめられます。
販売手数料・信託報酬を得ることが目的である業者は、全国各地で毎日昼夜問わずセミナーをしている。
「ポイント」
・ネットワーカーたち・・・全国各地で大なり小なりのセミナーをしている。
・共通しているのは、「まずお金」を出して「もっとお金」を得ようというもの。
・しかし、どちらも確実ではない不確実性なものであり、うまくいく例を徹底的に伝えており、うまくいかない例はあまり伝えられていない。
積立投資をしている人たちは、なぜか必死に知らない他人にも積立投資をすすめる話をブログ等に書いている。
すすめ方のひとつとして
「はじめ時は気にしなくていいから早くはじめたほうがいい」
「複利効果があるからいい」
というものが典型的なパターンです。
そして、特定銘柄(投資信託)を推奨している傾向がある。
「ポイント」
・YAHOOファイナンス掲示板にあるような株の売り買いを書いているようなもの。
・基準価額・純資産残高を下げさせないようにニューマネーを欲している。
・アフィリエイトをしている。
大人である私たちは知っておくべきです。
ネットワークビジネスだけでなく、コンビニ経営をはじめとした自営業でも、プロスポーツ選手や芸能人でも、もちろん投資でもなんでもそうですが、それらを行った場合、大きく儲ける層がある特定の割合必ずいます。
ビジネスや投資において、儲ける人たちがいなければ誰もあとに続かないからです。
それが世の中です。
残念ですが、決して”皆”ではありません。
つまり、確実な再現性はないということです。
ネット上にある最近の積立投資楽観論は、まさに”ネット”ワークビジネスになっているって感じですね。
それぐらいに思っているほうがちょうどいいでしょう。
不確実なのですから。
もし日銀がETF買いをしていなかったら、やめたら・・・
積立投資の世界は金融緩和世界大会によって、急激に相場の立ち位置が変化しました。
日本の株式市場においては、日銀の金融緩和(事実上の財政ファイナンス、ETF・REIT買い、マイナス金利政策)の影響が多大です。
もちろん日銀のETF買いだけはないです。
GPIFも買いました。
ゆうちょ・かんぽマネーも買いました。
共済マネーも買いました。
それにより株価は大きく立ち位置を変えました。
日経平均1万円やNYダウ1万ドルでの戦いとそれが急激に倍ほどになった日経平均2万円やNYダウ2万ドルでの戦いは立ち位置が違うことが認識しておくことです。
という声があるかもしれませんが、そういう意味で言っているのではありません。
そういう声をあげる人たちがいれば、”口数”論が大好きな人たちと言ってあげましょう。
気づかないといけないのは、
人によって平均買付単価または個別元本が違います。
それによって買うものの”価値”が違ってきます。
アベノミクスの3本の矢のひとつ金融緩和政策の中に「ETF買い」(異次元の金融緩和)があります。
これが行われていなければ・・・
これが今後縮小されれば・・・
日経平均株価はどうなるでしょう?
ドル円為替レートはどうなるでしょう?
各投資信託の基準価額はどうなるでしょう?
悲劇のあとに喜劇がある。喜劇のあとに悲劇はあるか?
ここが重要になってきます。
そういう戦いだということです。
積立投資は。
喜劇しか来ないのなら、一括投資をしましょう。