積立投資、まるで預貯金かのように説明するセゾン投信社長

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マネー現代
40代貯金ゼロなら、何が何でも「月5万」の積み立てを始めよう』(中野晴啓氏)
という記事がでていました。

この記事の内容から思ったことがあります。それは

投信販売会社の社長が人々に投資信託をすすめるのは当然である。
目的は「信託報酬」を得るためである。(販売手数料ゼロなら当然である)
なぜなら、それが彼らの収益源だから。
そうであるのなら、コンプライアンスを遵守しなければならないはず。

以下、投資信託販売業者の社長の言葉を引用します。(白い枠)

25年間、毎月5万円ずつ積み立てた場合、元本部分の蓄積は1500万円です。もし、年平均5%の運用利回りで25年間積み立てた場合の元利合計額は、2977万円です。

上記の説明に「もし」という言葉があります。
この「もし」がなければ、この説明は完全に「預金」と思うのではないでしょうか?
または、そのような商品があると思うのではないでしょうか?
さらに

運用利回りを保守的に見積もって、年平均3%だとしたら

>保守的に見積もって
保守型とは、一般的に安定した収益確保が目的で3%ということと解釈できます。
ということは、はじめの「5%」というのは、普通レベルでかなり確度が高いケースだと言っていると解釈されてもいいでしょうね。

私が今回の記事にとても疑問と不信に思ったことがあります。
それは、若いうちからはじめたほうがいいという部分で、

30年間の積立期間で2230万円をつくろうとした場合、月々の積立金額が2万円だと、年6.5%の利回りで運用する必要があります。でも、月々の積立金額を5万円にすれば、必要な利回りは年1.4%で済みます。

いかがでしょうか?
同じ記事の中で「運用利回りを保守的に見積もって、年平均3%だとしたら」と言っておいて、
>必要な利回りは年1.4%で済みます
というのはどういうことでしょうか?
やはり預貯金金利の話をしている、そのような商品が実在しているみたいではないでしょうか?
なにより、30年の積立話なら1.4%で、25年の積立話なら5%や3%というのはよくわかりません。
なぜなら、直前の文で積立終了後も30年間3%で運用しながら取り崩すとか言っているのです。意味不明・・・

投資信託販売会社の社長であり、FD宣言している会社の社長であるこの方の情報発信は常に断定的判断の提供にあたるのではないでしょうか!?
私が普通の消費者であれば誤認すると思いますし、他業界で同じような説明がされていれば私は誤認しますね。(´・ω・`)
証券業界、金融庁がこの手の発言を放置、または許しているのは私の普通の感覚で言えば間違ってると思います。

銀行、証券、保険の金融機関に所属している営業パーソンが、顧客に対してこの記事と同じような説明をしてリスクある商品を販売してもいいのでしょうか?
商品を販売する資格のないFPはいいのでしょうか?

そもそも金融商品販売資格者がメディアやネットで発信する投資に関する情報は、どんなことを語ってもいいのでしょうか?

営業パーソンが顧客に対して今回の記事のような説明をし、それをキッチリ録音されていたらきっとOUTでしょうね。
(一一”)
ですが、営業パーソンらはこの方が発信しているの数々の投資に関する情報をコピーしておくといいでしょう。
自分を守ることに利用できるかもしれません。(無理ですよ)

それにしてもこの手の発言が許されるのなら、金融商品販売のコンプラなんて何でもありだと思います。
まさにネットワークビジネスです。

ひとつ前の記事にも書きましたが、
異常な金融緩和が行われるまでショボかった自分たち(本来?)の運用力を忘れたのでしょうか?
高い下駄をはかしてもらっていることを認識してもらいたいものです。

記事の最後には自分たちが高い信託報酬を得るために「高い金額を投入させる」ことを目的としている発言がありました。
結局、信託報酬を得るための情報発信だということがわかります。
そうであればコンプライアンス遵守の姿勢に欠けていると言わざるをえないですね。
(・ω・)ノ
僕、笑っちゃいます。


(画像)僕 笑っちゃいます(風見慎吾)

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