一括投資の連続、難平の連続
長年積立投資をしていて「現在このぐらいになっています」と金額を公表している方たちがいます。
驚くべきことは、その金額が数千万円というところです。
そしてメディアで取り上げられています。
積立投資の成果というよりは、高齢者ではなく、現役世代(現役のサラリーマン)で投資により数千万円を保有しているという金額の実績が大きく評価されてメディア等で取り上げられているのではないかと思います。
それを見て思ったことですが、
それも「積み立て」という表現をするのかぁ
例えば、過去15年ほどの積立期間の投資元本が2千万円や3千万円って、1年の平均でみると130万円や200万円ってことになります。
月にすると10万円や16万円、このレベルで”コツコツ積み立て”って、市井の人々との感覚にズレがあると感じます。
(それを30代や40代でできるというのは、私が20年以上FPとして実務を行って学んできた日本人像からいって、市井の人とは言えません)
そうなってくると、コツコツというよりも実際に表現すべきは
年間100万円~200万円で毎年何かの投資商品(株式や投資信託等)をただ買っていっているだけではないでしょうか。
そう、まさに一括投資をただただ連続で行っていっているだけってなものです。
「積み立て」という表現が合うのかどうか、疑問に思います。
知るべきことは「長期で継続してきたから」ではなく
知るべきことは、そのような人たちの人物像です。
勤務先(上場か非上場か、年収+世帯年収)
投資金額以外の金融資産、非金融資産
住環境に対する支出
等
実は、このような情報が大切になってきます。
「投資結果(過去)」ではなく、「人」に興味を持ちましょう。
どのような人物が、投資でそれだけの資産形成ができたのか。
例えば、上記枠内の他に次のようなことも聞いてみたいと思いませんか?
「どんな車に乗っているんですか?」
「(お勤めされているなら)退職金はいくらぐらいでるんですか?」
「継続していたらこうなった」というのは、「運が良かったからこうなった」とも言えますから生存者バイアスとなります。
逆に、「運が悪かったからこうならなかった」という人も大勢いるのが投資の世界です。
投資方法ではなく、「人物像」という違う視点が大切です。
金融緩和世界大会でうまくいった人たちと自分との違いを知る
市井の人たちは自分との違いを知っておくことは重要だと肝に銘じておきましょう。
毎年数百万円単位の金額を投資商品に淡々と入れていける人というのは、そもそもの年収や資産背景が市井の人たちは違う、それによって金銭感覚や考え方に違いが生じていくことがあるということは知っておくべきところです。
「そんなことはない!」
と言われたら
「ふ~ん、そう思っているんですね」
と答えるしかありません。^^;
日本人(男)が皆、100mを10秒台では走れません。
それをさも走れるかのように、走ったこともない人が言っています。
「体格」「瞬発力」「筋力」「筋持久力」「精神力」「住んでいる環境」「練習パートナー環境」「指導者」等々、人それぞれに違いがあります。
それはわかりますよね?
「いや大丈夫!この練習方法でコツコツと練習さえすれば誰でもいつか10秒台で走れます!!」
これ、信じますか?
しかし、投資話はどうでしょうか?
お金に関しては「あの人と同じやり方で」「推奨されているあのやり方で」でうまくいくのでしょうか?
それが巷間ある夢物語と詐欺話と積立投資話とライアーゲーム化している積立投資の説明です。
世界金融緩和大会の恩恵をモロに受けた人と大会後に参加した自分とを同じように見ていると火傷するかもしれません。
人それぞれ金銭感覚が違いますのでいいのでしょうが・・・・
(それを言ってしまうと記事を書く必要がなくなってしまいますので^^)