いまからはじめる積立投資、決して甘くはない!

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これから確定拠出年金をはじめられる方も多いでしょう。
そのような方々のために、「いまからはじめる積立投資」の取り組み姿勢のヒントになることをお伝えいたします。
月末の日経平均株価を使って架空の「積立投資(ドル・コスト平均法)」シミュレーションを3つ作成してみました。
青色・・・日経平均株価
緑色・・・毎月ドルコストの平均買付単価

①2013年1月~2016年12月(48ヶ月)を4回繰り返した場合

2013年1月末の11,138.66円から2016年12月末の19,114.37円までの4年間(48か月)を4回(192か月:16年)繰り返したとします。
この期間、毎月買い付けしていったドルコスト・シミュレーションです。
この動き(チャート)で積立投資を行っていった場合、良くてどれだけのリターンだと思いますか?
そして、悪いときは?

ボラティリティ(変動幅)は、直近4年で実際に起こったものです。

②2013年1月~2016年12月、その後2016年を12回繰り返した場合

2013年1月末の11,138.66円から2016年12月末の19,114.37円までの4年間(48か月)の後、2016年の1年間を12回(192か月:16年)繰り返したとしています。
この期間、毎月買い付けしていったドルコスト・シミュレーションです。
この動き(チャート)で積立投資を行っていった場合、良くてどれだけのリターンだと思いますか?
そして、悪いときは?

③2007年1月~2016年12月を2回繰り返した場合

2007年1月末の17,383.42円から2016年12月末の19,114.37円までの10年間(120か月)を2回(240か月:20年)繰り返したとしています。
この期間、毎月買い付けしていったドルコスト・シミュレーションです。
この動き(チャート)で積立投資を行っていった場合、良くてどれだけのリターンだと思いますか?
と同時に、そのリターンを得るためにどれだけの「マイナス期間」(=買えば含み損状態)を経験しないといけないと思いますか?

ボラティリティは、直近の10年に実際に起こったものです。

はじめ時がモノを言うドルコスト

私はこれまで何度も言い続けてきています。
ドル・コスト平均法での積立投資の成功ポイントは

はじめ時とやめ時のセットです

同じように、世間でずっと言われていることがあります。
ドル・コスト平均法での積立投資は

いつはじめてもいい
複利効果があるからいい

などといったことです。
これらは主にネットや書籍、セルサイドから発信されている情報です。
どれもこれも同じですので真に受けてしまうでしょう。
皆が同じようなことを言って、それでいてうまくいかなかった場合は”自己責任”で片づけるのですから始末が悪い。
将来困ってしまうのは自分自身です。
実は、現在の日本での積立投資はある視点を持つことが必要です。

長期の積立投資を行っていけば、平気で(ある意味誰でも)資産が「2倍」「3倍」になると言われている、この情報化社会のおかしさ。
なんて安易な。
なんて楽観的な。
普通に考えましょう。
うまい話はありません。

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