600%上昇をシミュレーションする人々
某金融機関がドルコストを説明するパンフレット(この春に改定されたもの)に使ったシミュレーションを再現します。
なんと!
1万円からはじまったものが千円になり、それが6千円になるというシミュレーションでドルコストを解説していました。
本当に思います。
FD宣言している大手の金融機関がこのようなシミュレーションで投資初心者を勧誘するのは・・・・・・
まあ見てやってください。
途中評価が35%(100万円投資していた場合、35万円)になっています。
その状態は数字としてはパンフレットではわかりません。
1万円が千円になるというのは90%ダウンですが、千円のものが6千円になるというのは600%アップするシナリオです。
( ̄д ̄)
【10回ドルコストシミュレーション】
青(左軸)・・・基準価額
ピンク(右軸)・・・損益率
ドルコスト絶賛本にある「トンデモL型」シミュレーションです。
重要なのは、1万円からはじまった10回の平均買付単価が「2,464円」になっていて、10回目の基準価額との差が「2.4倍」になっているところです。
端的に言うと、
①極端に悲劇的なことになる
②極端に上昇する
がセットで起こらないと上図のような最後にハッピーなことは起こらないということです
こういうシミュレーションを作成する人たちって、
・どういう経済環境であればそうなるのか
・途中の資産評価が50%(もちろんそれ以下も)とかになった場合の投資家側の精神状態
・一括投資のビッグチャンスがあると言っているに等しい
というようなことがわかっていないのでしょう。
こんなシミュレーションを使ってリスク性商品を勧誘していいんですね。^^;
積立投資の勧誘なんて楽だわ~。
なんと言っても投資家の自己責任原則!(売り手にとってこれ以上おいしい条件はない)
大手の金融機関をはじめ多くの資料で同じようなシミュレーションをしているから怖いものなし。
結果がでるのはとんでもなく先。
責任のない仕事ってなんでもありって感じですね。