悪質な保険募集による契約の取り消し!外貨建保険②

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なぜ「契約の取り消し」をすることになったのか

今回、なぜ契約の取り消しをしようとなったのでしょうか。
前提として「お客様の意向とは違う商品を販売した」ということではありますが、それは

当該保険募集人が外貨建保険を販売したいがために、ただただ自分の成績のために、契約者にとって不利益になることを説明せずに、元々保有していた契約(=契約者の財産)に損害を与える行為を行ったこと。

当該保険募集人が行った外貨建保険についての説明自体に数々の嘘とデタラメがあったこと。
それは騙したことと同じ行為であること。

契約の外貨建保険が手数料率をアップするための設計になっていたこと。(=見る人が見ればわかる)
つまり、契約者のためになっていなかったこと。

なにより、
今回のデタラメに気づいた契約者が「解約をしたい」と申し出たときに当該保険募集人が「解約することが本当にいいのかどうか、保険ショップや独立系FPに聞いてみたらいい」と強弁したこと。

最後の部分、保険募集人がそのような強弁をしたということをお客様から聞かされたとき、あまりに舐めている!と感じ、私自身動いてもいいかなと思いました。

喩えましょう。
あなたは「牛肉が食べたい」と注文した牛肉料理が実際は豚肉料理で店からは「これは牛肉料理です」と言われ、しかも豚肉料理よりも高い価格になっている牛肉料理の料金を請求されたら泣き寝入りしますか?
さらに「他店でこれが豚肉かどうかを聞いてみたらいい」と言われたらどうですか?
そんなお店、そんなことを言った店員をどう思いますか?

「それじゃあ、契約の取り消しでいきましょう」
とお客様にすすめました。

コンプラ意識と自浄能力の低いサラリーマン体質という病

前回の記事で

①保険会社のカスタマーセンターへの連絡
②当該保険募集人の上司にあたる者との面談

ということを書きましたが、①と②について
契約者が、「解約」ではなく「契約の取り消し」という普通では考えられないような申し出をしてきたにもかかわらず、①②はけんもほろろの対応をしてきました。
私はその応対を知り、危機管理がなっていない人たちの集まりだなと思いました。
危機管理のない彼らは、契約者側のバックに”誰か”がいるというのも想像せずに、契約者からの申し出をただのクレーム扱いとして簡単にあしらっておこうとしたのだと思います。
「契約の取り消し?そんなことできませんよ。」と言っておけば諦めると思って。
(当該保険募集人は実際にそのようなことを言ったとのこと)

③国民生活センターへの連絡
④金融ADRへの連絡

結局、③と④に連絡をとり、「④金融ADR」から当該保険会社へきちんと話を聞けという指示があり、指示待ちサラリーマン集団が動くことになりました。
そこからまともな話し合いになっていったのです。
①②の段階できちんと対応すべきなのに当該保険会社は表の顔と裏の顔に違いがありすぎましたね。
当該保険会社は、莫大なお金を使って様々なシステムを行政に否定されないためにきちんと構築しているのでしょうが、そこで働く人たちの意識があまりにも低レベルすぎましたね。

偽プロはプロには敵わない

保険会社側は完全にお客様のことを舐めていました。
当初は、当該保険募集人には落ち度はなく、お客様側に非があるということで着地させようと思っていたと思います。
今回のケースもお客様側にそれ相応の知識がないと保険会社側に言いくるめられて終わりだった可能性があります。
なぜなら、保険会社側は「相手にしない」「保険募集人に非はない」「言った言わない論で優位にすすめる」「情報の非対称性」という姿勢をとろうとしていたからです。
しかし、お客様側が保険会社側に突き付けた多くの質問項目に唖然としたと思います。
どのような質問項目だったか分かり易くいうと、

お客様側が当該保険募集人が行ったと指摘している行為は、
コンプライアンス研修や商品研修でやってはいけないことのオンパレードだということがわかるようなことばかり
かつ、作り話ではそこまで語れないということがわかる本気モードであり、保険募集人の行為を各種法令違反になぞらえて説明した内容

だったのです。
保険会社側はお客様側に専門家がついていると思ったに違いありません。
しかもかなり高度な知識を持った。
保険会社側(①②含め)とお客様が何度か話したことでお客様側の説明内容にブレはありませんでした。
一方、当該保険募集人の説明は「嘘」と「苦しい説明(言い訳)」ばかりでした。
(録音データより)

録音データからは、当該保険募集人の人となりがよくわかりました。
双方が話し合いの内容を録音しましたので、話の内容はもちろんですが、その声のトーンからも本当のことを言っているのか、シラを切ろうとしているのか、第三者が聞いてもよくわかりました。
ハッキリ言って、今回でてきた「保険募集人」「保険募集人の上司」「カスタマーセンター」は当該保険会社で何を勉強してきていたのでしょうか?

偽プロがプロに敵うわけがありません。

金融庁に事実がばれたくないと思ったに違いない

この件、最終的に契約の取り消しが認められました。(不祥事故案件です)
保険募集人が自分の非を完全否定していたにも関わらずです。
自分の社員の主張よりもお客様の主張を信用したということです。

お客様側は、もし認められなかった場合に備えての準備は徹底的にしてきていました。
・当該保険募集人がお客様に対して行ったこと。(法令違反の数々)
・当該保険会社がお客様に対して行ったこと。

常識的に考えて、これら多くの事実が金融庁にばれるのを恐れたのではないかと思います。
とんでもない保険募集人を抱えているということになり、その教育はもとより苦情の対応すらまともではないと指摘され、その後の余波を考えたことと思います。
なので、保険会社側は自社にとって最悪の一歩手前で幕引きをしたかったのだと思います。(詳細は控えます)

続く

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