行動ファイナンスでここまでわかるマーケット(日経モーニングプラス)

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BS『日経モーニングプラス』(12月29日放送)
エコノコンパス「行動ファイナンスでここまでわかるマーケット」
で参考になる情報がありましたので一部をシェアしておきます。


岩澤誠一郎氏
名古屋商科大学 経済学部長(大学教授5年)
元野村証券(証券業界25年)

行動ファイナンス
人は合理的に行動するとは限らないという前提に立ち、経済のあらゆる現象や金融市場の動きを考えていくことです。

~やっぱり大事な外国人投資動向~


岩「受給ということでいうと、日本株の趨勢、上がるか下がるかを決めているのは、一番大事な投資家層としては外国人投資家層です。外国人投資家に注目するということですが、最近の日経平均株価の動向としてなかなか面白いのが強気の予想が街にあふれていますよね。」

キャスター「まず、緑の線は日経平均の動きですよね。赤色が6か月予想の最大値:強気、青色が6か月予想の最小値、弱気の予想ですね。」

岩「現在を中心にして、ここから上がると予想する人と下がると予想する人がいるということです。一番ご覧いただきたいのが直近の予想で、赤色の線が3万円を指しているところですね。明るいですね。このような予想が出るのがどうかということですが、過去を検証してみて強気の予想がでたときに当たっているのかどうか?」


岩「赤い線が6か月後予想の最大値ですが、6か月後にそれが本当に実現したのかというのが緑の線です。
例えば、2007年のリーマンショックがはじまったとき、意外と強気(25,000円の予想)だったんですが、その予想がでたときに、株価はそこから下がり始めた。
その前にはこういう例もありました。ITバブルのピーク(25,000円の予想)の時も予想がでたときに株価は下がりはじめていっています。
今の3万円ですが、あまりいい感じはしないですね。」

岩「これには外国人投資家の予想は入っていませんので、外国人投資家はどう動いているかを見てみましょう。」

岩「日経平均のピークの時(ITバブル、リーマンショック)、外国人投資家の買い越しがどうなっているかを見てみると、減ってきているんですね。大きく買いがあったあと、減ってきています。小泉相場のときも同じです。盛大に買っているのは相場の初期。初期で買ってピークあたりで減ってきています。今回、2013年からアベノミクス相場が始まって盛大に買って株価もあがっています。3万円予想がでる(今あたり)趨勢としては売ったり買ったりしてきています。もし、この先3万円4万円になると外国人投資家が全体として思っているのであれば、(盛大に)買いが入ってくると思うんです。その意味では6か月後に強気の3万円になる見方は外国人投資家は全体としてとっていないということです。」

岩「外国人投資家は底値で買うのが上手なんですけども、その背景にあるのが景気循環に対する理解だと思うんです。外国人(アメリカの)投資家が一番大事なのがアメリカですから、アメリカの景気を見ることが大事になると思うんですが、景気を見るときに行動経済学的に考えて、非常に大事なのは”負債”なんです。なぜ負債が大事かというと、お金を借りるということは先行きに対して強気になるから。ところが、皮肉なのは過去を見ると景気後退局面の前というのは負債比率が大きく上がっていったあとにリセッションが起きている。借りてはいけない人まで借りてしまうということが景気後退の理由になるからだと思うんです。景気後退の直後は弱気になるんでお金を返すんです。お金を返している間は次の不景気は来ないんです。それが皆さんが強気になってお金を借りようとすると景気後退がやってくる。(過去のチャート)まったく同じですね。このパターンからすると、いいところまで来ていると感じなくもないですね。」

岩「過去の局面を見ても負債比率が上がるだけではなかなか景気後退にはならないんですけれども、負債比率が上がっていったところに金利が高くなってきたことがあって借りてはいけないところが痛手を被って金融危機になっていっています。」

岩「2018年は黄色信号だと思います。」

以上です。
このような情報は、なかなか得られない視点のひとつです。
情報として持っておき、今後を見ていくべきものだと思います。

確かにかなり強気の曲がり屋がいますね。^^

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