リスクがある世界は期待リターン通りにはいかない①ー2

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前回の補足です。

期待値がプラスでもリスクがあると・・・

期待値をプラスに設定した次の例(緑枠)を確認してみましょう。

10%の上昇と±0%を交互に繰り返した

プラスの10%とプラスマイナス0%ですので、期待リターンは5%になりますが、いくらリターンが高くてもマイナスになるとそのリターンは引き戻されてしまいます。

引き戻されるマイナスとは?
当然リスク(標準偏差)ですね。
投資には、リターンとリスクがあります。

5%の上昇と下落を交互に繰り返した

7つの例のグラフに使っていたシミュレーションです。
上記緑枠の例で、算術平均「5%」を期待リターンとし、それにはそれ相応のリスクがセットされますので、それを単純にシミュレーション上、10%(1σ)と仮定します。
(+10%、±0%の交互の標準偏差が10%ということではありません。)
50%の確率で
5%の上昇か1σ分の下落が起こるとした場合、「プラス5%」と「マイナス5%」を想定することになります。
このケースでみてみると、次のようなイメージです。


5%の上昇と10%の下落を交互に繰り返した

場合は次のようなイメージです。

このイメージは多くの個人投資家やギャンブル愛好者がなんとなく頭で理解しているものに近いのではないでしょうか?
「勝つこともあるけど、結局は負けている」
といった感じです。

こうみると、利益確定をきちんとしていく投資方法、ならびにその利益を確保していく投資方法を推奨することはとても重要になってくると思います。
それを妨げているものの中に
複利教
長期投資
投資中毒
というワードがあると思っています。

「投資における複利」、「長期投資」って誰のためにある言葉でしょうか?
私は投資家のためにある言葉ではないと思います。
複利には”マイナス複利”がありますからね。
また、長期投資というのは人生設計こそがそもそも長期ですから、資産は人生の長さに比例して増加させていくもの(していくもの)であり、長期”投資”がいいというものではありません。

不確実な投資の世界に正解なんてありません。

不確実な投資の世界は、誰の話も机上の空論です。

不確実な投資の世界は、どんな話も机上の空論です。

不確実な投資の世界は、大切な資金を投じることができるあなた自身が主役です。

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