変額有期保険は個人向け保険商品として必要なのか?
変額有期保険は、生命保険商品(死亡保障商品)です。
”積立投資”商品ではありません。
私は、常々変額有期保険(月払)の販売について警告をしています。
ハッキリ言ってお客様のニーズ無視だと思っているからです。
この商品のニーズはなんなのか?
死亡保障?
死亡保障ということなら、「一”定期”間」となりますので、定期保険と同じになります。
「変動保険金があるなしでちがうじゃないか!」
(とか言うことはここで言わないでくださいね、思いっきり反論されますから)
ここ2,3年で私が見てきた変額有期保険の死亡保障金額は「3000万円」とか「4000万円」とかが多かったですね。
それもほとんどが”独身女性”です。たまに独身男性もいました。
(異常だと思います)
実際、保険料をご確認ください。
女性35歳 30年満期 1000万円 月払保険料:21,290円
女性35歳 30年満期 1000万円 月払保険料:2,230円
この時点で「1000万円」という死亡保険金の保険料の価値に気づいてほしいと思います。
「3000万円」とか「4000万円」で契約をされてる皆様、掛け捨て保険であった場合、その保障額を必要とされますか?
掛け捨て保険としてお考えください。
「3000万円」なら「1000万円」の3倍ほどの保険料となります。
「4000万円」なら4倍ほどの保険料となります。
どうですか?
独身女性の皆様に対して、一定期間の死亡保障(掛け捨て)としては異常に保険料が高いと思われませんか?
変額有期保険は個人向け積立投資商品として必要なのか?
ということもあるのでしょうが、この商品。
死亡保障というよりは、積立投資商品として販売されているんです。
事実、お客様も死亡保障というよりも資産形成として契約されています。
ブログ
『長期積立投資は誰でも成功するらしいが本当か!?変額有期保険編』
にも詳しく書いていますが、この商品の販売手法は言ってみれば”結婚詐欺師”と同じようなものです。
よくお考えください。
65歳満期設定の(変額有期保険の)契約が1万件あるとしましょう。
その契約者のご年齢が「30歳」~「45歳」まで1歳刻みであるとしましょう。(実際余裕であるでしょう)
そうした場合、一番はじめに満期が来るのは「20年後」(45歳の方が65歳になる)ですね。
この商品に契約をされている皆さんは保険設計書の解約返戻金表にある
「解約返戻金7%や5%」
の解約返戻金の数値(評価額)になると思っています。
それはそうです。
販売者側が「そうなる」と思い込ませていますから。
(私は、保険設計書の解約返戻金表7%(5%)の欄に保険募集人がグリグリとチェックしている、法令違反の保険募集行為をたくさんみてきています=某セミナー業者)
結婚詐欺師という意味は、
という部分です。
同じ保険募集人が、30歳の人にも、38歳の人にも、42歳の人にも「満期のときにはこのぐらいになっている」と言いながら契約をさせているというのは、そういうことです。
誰にでも同じことを言い、いい顔をしてお金をださせる、結婚詐欺師と同じでしょう。
つまり、この商品に契約をされている皆さんは全員がご自分の契約の満期時点での評価額が7%(5%)になっていないといけませんよね。(3.5%の欄はありえませんよね)
そう説明を受けたのですから!
そう仮定しますと、(上記例で)「20年後」から毎年毎年「65歳満期」がやってくることになりますね。
ということは、毎年毎年5%や7%で運用され続けていかないといけないことになります。
わかりやすく言いますと、
ということになります。
もしも、「下落、急落、暴落」が起こってしまうと、契約者にとって大変なことになってしまうでしょう。
全国でマネーセミナー、マネースクールといって投資セミナーとして集客し、保険商品を騙し販売している保険募集人たちは、この本質をわかって販売しているのでしょうか?
いや、全くわかっていないでしょう。わかっているのならモラルもない人間です。
ε=(。・д・。)
弁護士さんはここも突っ込みどころです。
繰り返しますが、
変額有期保険は欠陥商品ではないのか?
変額有期保険には、一般勘定商品とは違って高い予定利率が設定されています。
その設定がお客様が運用していくには「重い足かせに」なってしまっていることを理解している保険募集人は皆無ではないのでしょうか?(責任準備金も)
理解していないのは、もちろんマネーセミナー、マネースクールという机上の空論で集団洗脳し、個別に囲い込み契約を迫っている保険募集人たちです。
彼ら彼女らは、保険会社から教えられたことしか知らないのでしょう。
私は思います。
いま、この商品を契約している年齢層の多くは「20代~40代」だと思いますが、その方々が「50代~60代」になったときには、担当した保険募集人たちの大半は「いなくなっている」のではないでしょうか。
当然、保険会社側の人間も「いなくなっている」ことが考えられます。
文句を言いたくても言えず、反対にこう言われると思います。
「お客様、この商品は自己責任ですねん。」
”結婚詐欺”に合わないようにしましょう。