泣き寝入りか?変額ドルコスト投資を信じている契約者

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洗脳

巷のマネーセミナーに参加されて、保険商品の契約をしている女性の皆様がいらっしゃいます。
保険商品といっても「医療保険」などではなく「変額保険」です。
(医療保険はいらないと言われているとか・・・)

変額有期保険や変額終身保険を使って、ドル・コスト平均法だと言われ毎月積立投資を”していると思っている”独身女性がなんと多いことでしょうか。
変額有期保険は、変額終身保険は、「死亡保障」の商品です。
(私が相談を受けてきた、この商品に契約をされている女性の方は皆「死亡保障はいりません」と言っています)

本当に「更新型の定期付終身保険」に加入されている方が「私の保険は終身保険です」と言っていたのと同じです。
全くの勘違い状態。
あとで困るパターンですね。
”転換”や”更新”のたびに保険料(掛け捨て)がUPする、または保障が品疎なものに変わっていく。
すすめられるままにというものです。

時代は繰り返しますね。

ただ、「更新型の定期付終身」に加入していた男性やご主人が加入していたと知った女性は、その商品が自分が思っていたものと違ったと気づくと、そこからすぐに見直しをされています。
すぐに”動く”ということをされます。
いわゆる”保障の見直し”ですね。
結果、家計の保険料がかなり軽減されていきます。

しかし、マネーセミナー経由で変額保険に加入されている独身女性の皆様はそれができない方が多いようです。
「損」だと思うようです。
「保険ではなく投資」だと思っているようです。
結果的に傷口が広がっていくだけです。

”保障の見直し”ならぬ、”積み立ての見直し”です。

セミナーという「集団」の中で、一種の”洗脳”状態にさせられている感じです。
洗脳とは本当に恐ろしいものです。

金融商品販売法

金融商品販売業者等は、顧客に対して、金融商品の販売に係る事項について、不確実な事項について断定的な判断を提供し、または確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為を行ってはいけない。
金融商品販売業者等が重要事項の説明義務違反、または断定的判断の提供を行ったことにより、顧客が被った場合の、金融商品販売業者等の損害賠償責任が規定されている。

「金融商品販売法」は、元本欠損のリスクについて、その説明義務を販売業者に課しています。
それが不十分のケースでは、実際の損失程度と業者の過失について問うことなく、賠償の責任を認めています。
ただし、元本欠損のリスクに関して説明が行われたか否かについては、消費者側にその立証が求められているようです。

これは大丈夫でしょう。
セミナー経由の話なら、そのテキストや話の内容で「誤認」させていることがわかりますし、そのあとにすすめている商品がそもそもそのセミナーでの話を実現する可能性がない商品であれば、完全に間違った販売・勧誘ということになります。

セミナー参加者は「死亡保障」のためにセミナーへ参加したのではなく、「お金をふやしたい」という目的で参加されているのでしょうから尚更ですね。

保険期間の長い変額有期を提案するのはなぜか?

変額有期保険の「有期」は、文字通り「期限が有る」ということで「満期」が決まっています。
満期型の貯蓄性の保険商品は、その満期までの期間が長ければ長いほど「払込保険料累計額」と「解約返戻金」との差額が多くなってきます。
変額有期保険を長期間にて設計するのは”そこを見せるため”です。

ここで変額保険の保険料の仕組みに触れておきます。
契約者から毎月支払われる保険料は「純保険料」と「付加保険料」からなります。
まず、純保険料からは「責任準備金」(将来の保険金等支払に備えるために保険会社が積み立てるお金)分が必要とされます。
これは保険会社に損益を発生させないためのものです。
保険料のうち、「純保険料部分-危険保険料」が分離勘定されます。
それが、”特別勘定”となり、運用実績により死亡保険金額(最低保証あり)や解約返戻金(最低保証なし)が増減していきます。

また、保険商品には「予定利率」というものがあります。
この「予定利率」、変額保険では保証されていませんが、計算基礎率としては予定利率が活用されています。
ですので、予定死亡率や予定事業費率は保証されています。
難しいと思いますが、変額保険の保険料は『「特別勘定」+「一般勘定」』になっています。

上記のように、変額保険には「責任準備金」「予定利率」というものが大きく関わってきます。
簡単に言いますと、保険商品というのは「保障」というものに対して準備しないといけないものがあり、それをベースに考えられ、それに対して保険料がいるということです。

それは次の例でわかります。

変額保険は保障商品だというのはここでわかる

たとえば、変額有期保険という商品で以下のふたつの設計プランがあるとします。

①保険期間:10年、満期保険金額:500万円
②保険期間:30年、満期保険金額:500万円


このふたつのプラン、期間が違いますので当然毎月の保険料に差があります。(②は①よりも保険料は安くなります。掛け捨て保険ではないので。)

ここで注目していただきたいのが、解約返戻金です。(実際には見ていただけませんが)

①1年目の解約返戻金・・・保険料累計に対して何割かあります
②1年目の解約返戻金・・・特別勘定で何%で運用できたとしてもゼロです(少しはある商品もあるかもしれません)


②のプラン(長期間プラン)の1年目の解約返戻金は、”ゼロ”です。
仮に3%で運用できればそれ相応になっていないとおかしいですが、それがゼロです。
この商品が本当に積立投資の商品であれば1年目の解約返戻金が”ゼロ”なんてありえませんよね。
それが証拠に、個人年金保険(30年の積立期間設定)などでは1年目の解約返戻金が”ゼロ”になんてなっていません。
「変額有期(終身)保険」は何度も言ってきていますが保障の商品だということです。

ここからもわかるように、「変額有期(終身)保険」を販売する募集人は、積立投資のためではなく保障のためと説明しておかないとおかしなことになります。
そして、契約者側もそれを理解していることが重要になってきます。
そうでなければ、金融商品販売法違反の可能性が高くなります。

反論ある保険募集人やFPの方はいつでもご連絡ください。(必須:所属先と実名)

騙されたほうが悪いのか?騙す方がうまいのか?

もしも元本割れしているなら、商品購入前に言っていたバラ色のような資産形成になっていないなら、私なら徹底的に取り返しにかかります。
損を投資でではなく、業者に対してです。

①”様々な不安を煽る”・・・煽られる不安を検証したらデタラメばかり
②”マネーセミナー(こうすれば投資がうまくいく)”・・・机上の空論
③”すすめられた商品”・・・ひどすぎるほど間違った商品


上記3点セットを信用してしまうと、資産形成としては問題になってくると思います。
あなたが毎日一生懸命働いて得てきた大切なお金です。
雨の日も晴れの日も、暑い日も寒い日も頑張って仕事をし得てきた大切なお金です。

デタラメなものに投資をしている(させられている)ことに気づいたらすぐに動きましょう。
動かないようなら、そもそもあなた自身が投資に向いていないということです。
同時に、楽して儲けようと思う人ほど、詐欺にもあいやすくなります。

あなたがマネーセミナーに参加されたのは?
あなたが投資をしようと思ったのは?
*何のためにですか
*誰のためにですか

泣き寝入りをしますか?
その泣き寝入りが、まだまだ被害者(?)をふやすことになります。
そしてあなたの資産を毀損させていくことになります。

カモにならないでください。
カモをふやさないでください。
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変額保険販売資格

私が変額保険の販売資格を取得して、約18年目になります。
もうどれだけ多くのお客様のご契約をお預かりさせていただいてきたことか。
もちろん「死亡保障」としてです。
なぜ、変額保険は他の商品よりも予定利率が高いのでしょうか?

変額の予定利率が高いと貯蓄性としての運用実績が良くなるから?
業界関係者でこのようなことを思っているなら職を変えたほうがいいですよ。

現在、巷でこんなに間違った販売がされているとは驚きです。
保険会社のチェック機能が働いてなさすぎです。
これはもう働く人の質の問題ですね。



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