机上の空論を堂々と語る人々

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年末調整をボーナスと勘違いしていませんか?
このタイトルが目に入り、記事を読みました。
内容は、確定拠出年金(個人型)で所得控除された還付金は消費せずに運用しましょう、というものでした。

私もセミナーや個別相談の中で同じように年末調整での還付金について話をすることがあります。私は
「還付金を使ってしまうとせっかくの節税効果が何もならない、というネット記事があったりしますが、まったく気にする必要はありません。お勤めしている人は、年調での還付金は使ってかまいません。むしろ使っていきましょう!それが楽しみの一つになるのが会社員という働き方です。」
と言っております。
上記リンク先記事とは真逆ですね。^^

考え方はそれぞれです。
当ブログ記事のタイトルにしています「机上の空論」ですが、それは(下枠引用)

年間8万2800円の還付金でも、仮に20年分にもなれば、運用原資は165万6000円にもなります。

もし、これを年平均4%で運用すれば、最終的には246万5624円に増やすことも可能です。還付金も含めて抜け目なく、無駄なく運用することが、豊かな老後の生活につながるのです。

年平均4%で運用すれば」とありますが、これから行っていくことを語っているのですからこれは不適切だと指摘しないといけないでしょう。
また「・・・運用すれば」となっていますが、年末調整をする普通の会社員が簡単にするのでしょうか?フツーにできるのでしょうか?
枠内の話は、これぞザ・机上の空論ですね。
そもそも、年調の話をする相手(普通の会社員・公務員)に語る内容としては、全くもって説明不足ですね。
それを言うなら

毎年4%で運用できれば
かつ
手数料含まず

でしょう。または

これから20年間、もしも年平均利回り4%(手数料含まず)で運用できたとすれば、最終的には246万5624円になります。

ただし!
期待リターン5%(手数料含めて)ほどを目指すためにリスク(標準偏差)20%とした場合、そのようになる可能性確率は●%ですし、元本を割ってしまう可能性確率は●%です。

でしょう。
この手の説明をする人々は、他人様に対して投資分野を語るにあたり、リスクに関する適切・不適切の別を理解していないのでしょうか。
というよりも、机上の空論をカッコよく語っている自分に酔っているのでしょうか?
もしかすると、語っている内容が机上の空論だということさえ、理解していないのでしょうか?

日本の投資初心者の人たちは、あちらこちらにあるネットを中心に蔓延している不適切な説明の数々に、常識的な判断ができなくさせられていますね。



(出典)jigokuno.com/

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