誰と出会うかで人生は決まる
これは機会あるたびに聞かれる言葉だと思います。
”人生は誰と出会うかだ”
いつもは、良い意味で使われるのではないでしょうか。
「あの人がいたから今の自分がある」と言った言い方で。
しかし、良く考えてください。
悪いことにこそ、この言葉がしっくりくるのではないでしょうか。
まさに、これこそがリスクです。
どの業者に出会うか
人生、これが最大のリスクになります。
「あいつにさえ会わなければ」
「あの業者にさえ会わなければ」
食品偽装、欠陥住宅、耐震偽装、投資詐欺、特殊詐欺など、すべて
”あの業者、あの人間に出会わなければ”
ということが言えると思います。
そう、人生のリスクは、実は「悪徳業者」に出会ってしまうことなんです。
いつはじめてもいい投資なんてない
私は投資を否定しません。
私自身、「株式投資」「投資信託」「確定拠出年金」というリスクある投資は長年やってきています。
もちろん、すべて現在進行形です。
自分が働いて得た”大切なお金”でやってきているだけにわかっていることがたくさんあります。
良い経験、辛い経験、両方してきています。
その中で私が皆さんに言えることがあります。
それは『資産形成は順番が大切』だということです。
私は自分が投資をしていてうまくいっているから「お客様もしたほうがいいですよ」なんて言いません。
「私」と「お客様」は”違う”からです。
いろいろなことが違います。
年齢も、家族構成も、健康面も、住居も、車も、仕事も、資産背景も、将来にやってくるイベントも、投資に関する考え方もいろいろなことが違うからです。
なにより、私が「はじめた時期」と「いま」はマーケット状況が違うからです。
私がお客様に投資信託をすすめた時期、自分がはじめた時期は、歴史的にみて”ビッグ・チャンス”だと思えたからです。
「いま」はどうか?
私はお客様にすすめることができる時期ではないと思っています。
少なくとも私は「一個人として」「仕事人として」大切なお客様に自分から積極的にすすめることはしません。
(長期投資として)
いまは、これまでの辛い長かった時期(マーケットが厳しい状況)に投資をしてきた方々が恩恵を受ける時期です。
そういうサイクルです。
それが投資というものです。
専門家気取りの人が「長期積立投資はいつはじめてもいい」なんて言っているコメントを見かけます。
本当に「素人」「無責任」だと思ってしまいますね。
机上論レベルであり、本質を知らない人たちが多すぎです。
私の個人的な考え、変額有期保険を普通の人にはすすめない
私は「投資信託」や「変額保険」「外貨建商品(一時払)」といったリスク性商品の販売もできる立場です。
もちろん上記商品、多くの皆様からご契約をお預かりしております。
「投資信託」は”運用”目的のため、「外貨建商品」は”9割が運用””1割が保障”目的のためとしてご契約をお預かりしております。
「変額保険」のうち、「変額終身保険」は”保障”目的のため、「変額年金保険(一時払ではなく月払のもの)」は”運用”目的のためです。
”運用”目的の投資信託や外貨建商品、変額年金はすべてプラスです。
投資額(保険料累計額)を時価(解約返戻金)が上回っているということです。
変額年金はすでに年金をお受け取りになっておられるお客様もいらっしゃいます。
ちなみに、私は個人のお客様に「変額有期保険」の販売は一件もありません。
ハッキリ言って、目的(ニーズ)と商品が合致しないからです。
変額を使うなら、保障目的なら予定利率(保障額と保険料)のことを考えて「変額終身保険」になりますし、運用目的なら「変額年金保険」になるでしょう。
個人のお客様向けに「変額有期保険」をすすめることには正直「?」を持っています。
なぜなら、変額有期保険なら死亡保障も必要だということになりますので、それなら【定期保険+変額年金】のほうが圧倒的に良いからです。
10年満期や15年満期という短い期間の設定ということで、どうしても死亡保障も必要で変額有期保険を使いたいなら普通に【定期保険+投資信託】でしょう。
「変額有期保険」は、法人が従業員向けに退職金準備として加入する「養老保険」(全員養老)のかわりとしてなら良いとは思いますが・・・。
ただこれは、あくまでも私個人の意見です。
保険会社が「変額有期保険は資産形成のため」と本気で言うなら予定利率を一般勘定の商品と同じにしているでしょう。
そうでない現状から言えることは、変額終身保険・変額有期保険は”保障のため”の商品です。
この意味を分からない販売業者はダメですね。
※変額年金保険(月払)を販売したのは、投資信託が販売できない時期のことです。
保険代理店が金融商品仲介業ができる法律が2004年に施行されました。
投資をすすめる業者がしてはいけないこと
私が仕事をしている環境で、”普通の大人の人に、投資をすすめる話”が花盛り(?)です。
そうです。
①将来不安を煽り、
②机上論を説明し、
③リスクある商品の販売です。
このコラムをお読みの方も経験あるのではないでしょうか。
最も多いパターンは、①の将来不安への煽りです。
”インフレ”という言葉を使って、「将来の貨幣価値が・・・」と言う鉄板の不安話。
”インフレだから投資をしないといけない”
と言うのです。
②について、マネーセミナーと称して普通の大人を集客し、次のような話がされています。
*ドルコスト平均法
*分散投資
*複利運用
*公的年金の不安を煽る話
*インフレ不安を煽る話
セミナーでこのような説明をした販売業者が、それを実現する商品として「変額終身保険」や「変額有期保険」という”死亡保障の生命保険”を販売(③になります)しています。
これはあきらかに投資家にとって”不利益な商品”といえます。
何を話してもかまいませんが、一番してはいけないことがあります。それは、
あきらかに投資家にとって不利益な商品をすすめることです。
変額終身や変額有期を販売したいのなら、マネーセミナーではなく「生命保険セミナー」にしないといけないのではないでしょうか。
保障のための商品である「変額終身保険」や「変額有期保険」を”積立投資”としてすすめる販売業者は、
金融商品取引法
金融商品販売法
消費者契約法
に違反していないことを同業者として祈りますが、かなり危ないのではないでしょうか。
将来、自分たちの仕事にマイナスになって跳ね返ってくることを、つまりは私たちの仕事がお客様から信用されなくなることを心配しています。
人生の最大のリスクは、悪徳業者に関わってしまうことです。