投信を保有することが「幸せな老後になる」という日経新聞

Pocket

私は、日本経済新聞の「積立投資」「生命保険」に関する記事にはもう何年も前から懐疑的な目を持っています。
今回、新聞社というよりはスポンサー代弁広告会社かと思われるような内容になっていたので取り上げます。
その記事は、
日経新聞電子版
日銀、何と33兆円も下方修正 家計の投信保有残高』 (2018/7/4)
です。

当該記事の内容は、記事のタイトルと関係あるもので問題ないのですが、その記事の結びが次のようになっていました。

米国では確定拠出年金(401k)の資産5兆2500億ドル(3月末)のうち67.6%に当たる3兆5480億ドルがミューチュアルファンドになっている。日本は70分の1だ。こんな状態では「幸せな老後」は望めない。

というもので、あたかも投信の保有割合が米国人と比較して少ない日本人の老後は不幸になるという結びでした。
これは違うでしょう。
記事のタイトル・内容とも、そもそも老後の幸せについても。

このように結ぶのなら、この記者さんが記事中で当然伝えておかないといけないことは、
①一般的な米国企業の退職金の有無割合とその金額の日本との比較
②米国人の貯蓄額の中央値と日本との比較
③貯蓄を保有していない米国人の割合と日本との比較
④米国人の一人当たりの投信(401k)残高
(①~④、関心ある方は一度お調べください)

次に、記者さんに確認しないといけないのは、
金融資産残高「投信1千万円」と「預金・保険1千万円」では投信のほうが幸せなのでしょうか?

当該記事は、最後の結びの一行で台無しでした。
というよりも日経新聞の”姿勢”が分かりすぎて笑えます。
まさに提灯!
これぞ忖度!

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする