モーニングスター社長のドルコスト絶賛は滑稽だ

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モーニングスターの朝倉社長の書籍『つみたてNISAはこの7本を買いなさい』(ダイヤモンド社)について書きたいと思います。
この書籍は、先日モーニングスターのセミナーに参加した際にもらったものです。

ドルコスト平均法を絶賛する項目がありますが、『終わりで大きく儲かるつみたて投資』と同じ手法がとられていましたので指摘したいと思います。
私は、この手(下の「A」シミュレーションならびに書籍の画像)の説明には徹底的に批判の立場ですので、シミュレーション「A」~「E」を作成して斬っていきます!!
もらった本に対して厳しいことを書くのは恐縮ですが、(^^;)
それはそれです。(・へ・)

≪下のA~Eのシミュレーションについて≫
縦軸=基準価額(単位:円)・・・青
積立投資における平均買付単価・・・緑
横軸=年数

基準価額が1万円から2千円に!もうやめようよこのデタラメなシミュレーション

私は、この1万円が2千円(元値から20%)になり、そこからV字回復するなどという荒唐無稽なシミュレーションを使って、ドルコストを説明する人たちを信用しません。


この説明をするモーニングスターの朝倉氏は、1万円が2千円になる意味を理解しているのでしょうか?

現在の日経平均の水準で考えると、4,000円ほどになっていることを意味します。
現在のNYダウの水準で考えると、5,000ドル割れを意味します。

単純にこのようなことになっていることをイメージできますが、そうでないと言える人っているのでしょうか??(いないでしょう)

それって、きっとすごい経済環境になっていることが想定できます。
「企業倒産増」「年収の低下」「失業者増」「物価下落」「GPIF評価額減」「共済年金評価額減」「メンタル患者増」等々・・・
そのような経済環境になっていることを朝倉氏は理解しているのでしょうか?
そのような経済環境になっているときに、なにが積立投資でしょうか?2千円になっていくことを想定しているのなら、そのときに一括投資をすすめることをシミュレーションしましょうよ!!
上の「A」のシミュレーションでいくと、「最安値:2,000円」の段階では積立投資の評価額は「50%以下」になっています。
想像つきますか?
積立投資の評価が50%割れという状態を。そのときの精神状態を。
もっと真面目に説明してほしいですね。

え?机上の空論だから大げさにしてるって?(^m^)

ここで、少し疑問が沸いたことがあります。(下の画像)


(出典)『つみたてNISAはこの7本を買いなさい』(ダイヤモンド社)

画像にある通り、書籍では12年のシミュレーションの平均買付単価が「6,666円」になっています。
書籍にあるような直線の「V字」シミュレーションでは、「6,666円」にはならないです?
どのような推移でその数値になるのかはわかりませんでした。
けっこう高値で買付していないと難しいです。
実際にどのような推移でそうなるかを数値を記載しておいてほしかったですね。(販売目的の書籍なんですから)

え?机上の空論だから適当にしてるって?

やはり初心者は騙され・・・洗脳されますね。

1万円から7千円になる動きは普通・・・

書籍は、1万円からはじまったものが12年後に7千円になっていました。
それって、普通に考えると「B」のようなイメージがわかりやすいのではないでしょうか?
ギザギザしながら下落していく感じです。



この動きは、上の画像に書かれている通り

積み立て投資は「値下がりするとたくさんの口数が買える」うれしい投資法と言うこともできます。

をしていっています。
しかし、残念なことに含み損は増大中です。
なぜか?
「たくさん口数」を買っていっているからです。
この書籍もそうですが、積立投資で成功するためには、売却(終了)時点の基準価額が平均買付単価を必ず上回らないといけないということが説明されていません。

どこにでもある口数洗脳話です。
はい、業界がつくったものです。
残念!!

いま説明するなら「上昇相場から」をイメージさせないと・・・

「A」のシミュレーションとは逆になるようなケースを「C」として作成しました。
「C」では途中まではプラスになっているのに、12年後には元本割れ状態です。
※緑のラインが青のラインよりも上にあるというのはそういう意味です。



もうここ5年の株式相場を経験したあとに説明をするなら、お決まりの「A」ではなく「C」を使っての説明は不可欠だと思います。
ここから(Cの12年後から)朝倉氏の言う「1万円→2千円」になる下落状態になってしまった場合、どうなるでしょうか?
ハッキリ言って、いま金融緩和世界大会でプラスになって鼻息の荒いブロガーたちもとんでもない悲劇な状態になります。

高値を追いかけて買い付けていったことによる緑のライン(平均買付単価)は、なかなか下がっていきません。
緑のラインの動きはなかなかイメージできないでしょう。
特に初心者の方は。
というのも、このような緑のラインを重視するべきという情報は皆無だからです。

大切なのは平均買付単価

平均買付単価の動きをイメージしてみましょう。
見るべきは緑のラインです。
はじめの7年で高値を買い付けていった結果、その後下落があったとしても緑のラインは下がる傾向がありません。
これが積立投資が「はじめ時」も重要なところです。


ドルコストは不確実なものが確実になるかのように利用されている

結局、朝倉氏の説明はドル・コスト平均法が有利になるシミュレーションにて説明しているにすぎません。


異次元の金融緩和が起こったことが要因

私を含め、現在積立投資で大きな含み益を得ている人たちは「異次元の金融緩和」と「GPIF等による株買い」が行われた恩恵を受けたことによる結果です。
言ってしまえば、ここ数年の株式相場は、社会主義の力が働いたことによる結果です。
資本主義で失敗したことを社会主義で立て直したと言っても過言ではありません。
謙虚になることです。

朝倉氏は
「投資信託の中立的な評価機関であるモーニングスター株式会社の代表として、個人投資家の方や、これから投資を始めようとしている方に向けてさまざまな情報を発信しています。」
とご自身のことを紹介していますが、そうであるならばもっともっと注意喚起をすることを念頭に置いたほうがいいと思います。
私が参加したセミナーで朝倉氏が説明をしていた「積立投資」の内容などは、巷のブロガーらのレベルと何ら変わりません。
そう感じました。

そして冒頭申し上げたように、『終わりで大きく儲かるつみたて投資』と同じ手法。
(私はこの本はミスリード本と思っています)
証券業界とはそんなものだと改めて思いました。
残念です。

繰り返します。
私は、この1万円が2千円(元値から20%)になり、そこからV字回復するなどという荒唐無稽なシミュレーションを使って、ドルコストを説明する人たちを信用しません。
プロとして、仕事というものに対して、誇りを持っているのならこのようなシミュレーションで初心者を勧誘してはいけません。

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