夢物語と詐欺話と積立投資話と

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毎年60万円の積立投資をした一族は100年後にはビリオネアに!?



積立投資30年ほどの話はよくあります。
しかし、30年でやめます?
5%複利運用された資産、すごいふえています。
それをあと5年継続すると・・・
いえ、あと10年継続すると・・・
いえいえ、はじめてから50年継続すると・・・
もうやめられなくなるほどお金がふえ続けていきます。
将来、資産家がどんどん誕生していく日本が想像できますね。
まさに錬金術です。

グラフをご覧ください。
16億円から6千万円を眺めると、もはやグラフの単位(左軸)に入ってこないですね。
これって、「ある時点」から普通にお金を使い続けていっても「使った分以上に」また残高がふえているという、「魔法の小槌」状態になっていることがイメージできます。
もう夢のような話ですね。

これが実現しているのなら実際積立投資をやめなくてもいいですよね。
やめる理由と必要性がありません。
毎年5%複利(パチンコでいうところの確変状態)になるのですから「前年比+5%リターンの金額」でゆっくり日々を楽しみながら生活をしていけるでしょうね。
まさに”夢の金利生活”です。
つまりは、金利による生活ができるかのような話をしていることになります。

よく言われていますね。
「期間も十分にある若いうちは株式中心で、老後が近くなる後半は債券中心で。」
株式中心でも
債券中心でも
何が中心でも「+5%」リターンは達成できるという話です。

100年の話がおかしい?
なにを言っているのでしょうか?
・いま40歳の人の30年後は70歳
・いま10歳の人の30年後は40歳、60歳になるのはいまから50年後。
・いま10歳の人に20年後子供ができた場合、その子供が30歳になるのはいまから50年後
・50年後に30歳になる人が60歳になるのは、そこから30年後(この時点でいまから80年後)
常に毎年毎年「60歳」や「65歳」になる人はいます。
と同時に、その人たちが「60歳」「65歳」になるまでに30年前の時はあります。
それが継続されていき、100年という期間があるわけです。
それだけのことです。
ですので、100年の積立投資の毎年複利運用結果というのは成り立つのです。
30年の毎年複利運用話が正しいのなら。

このような話があちらこちらで吹聴されています。
すごいことです。

「お金のために平気でウソをつく人たち」はこちら

それらの説明をする人や組織・団体はどれだけやっているのか!?



「もちろんお金を借りて全力でやっているじゃろう」
「儲かって儲かって仕方ないじゃろう」
「将来は税金(相続含)の心配ばかりしていることになるじゃろう」

それらが正しいのであれば日本は将来大金持ち大国で安泰です!?



驚くことはありません。
すべて「前年比+5%上昇」の結果です。

この話、100年待たなくても可能です。
「まとまった資産」をお持ちの場合で
かつ、
固定金利の話であればですけどね。

これらの説明は、
「期待リターン5%」
「想定リスク0%」
所謂固定金利のシミュレーションになっています。
投資のお話で「固定金利」を使っているお粗末なものです。

不確実なリスクある投資での話でありながら
「正規分布」
「べき分布」
での説明を一切しないトンデモ話です。

毎年5%複利運用ができるということは、その投資対象が「5%」で上昇していくことになります。
もしも、日経平均株価でそれが実現すると仮定した場合、
1年目19,000円からはじまったものが
100年後には
238万円になっています!!


そうであれば、日本企業の業績は世界の中でどうなっているのでしょうか?
定期預金金利は?
ドル円の為替は?
国債の金利は?
平均給与は?
社会保障問題は?
財政問題は?

このようなことも”想像”させてもらわないといけませんよね。
単なる数学の授業でないのなら。


そして、なにより
100年間の積立投資で6千万円が16億円になっているということは、26倍になっているということです。
これは、
100年後の売却時の基準価額が平均買付単価(100年間)の26倍になっているということです。
ありえるのでしょうか!?
ありえるシミュレーションを見せてほしいですね。

見せられないようなら、この話は・・・

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