長期積立投資で起こりうる結果のシミュレーションイメージ

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リターンとリスクを表す正規分布曲線を知らずに投資をしている人たち

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このような正規分布図をご存知でしょうか?
弊社のセミナーではきちんと説明させていただいております。
弊社のセミナーでは、「リスク」について徹底的に説明をします。(当ブログでも)
どのような投資でも「リターン」よりも「リスク」を重要視しなければなりません。
「リスク」管理をきちんとしていれば、あとは市場次第(運と偶然)です。
「リターン」の話ばかりする業者を信用してはいけません。
「リターン」の話ばかりする業者は、典型的な「手数料目的」業者です。(間違いありません)

驚くことに、私がご相談をお受けしてきた
「変額保険で積立投資をしています」
「投資信託で積立投資をしています」
と言っている方々のほとんどは、金融商品のリスクを見ていくにあたり、確率分布のグラフが「正規分布」になっていると想定することや「標準偏差(±σ)」についてご存知ありませんでした。

無料のマネーセミナーへの参加、そこで変額をすすめるようなマネーセミナー業者らからは知りうることはできないでしょう。
(セミナーコンテンツを提供している保険会社からは教えられていないから)
また、業界で加工されたデタラメな投資情報(金融リテラシー)が多すぎなのが原因でもあるでしょう。

積立投資でバラ色の未来がやって来る?

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このようなシミュレーションを見たことがありますか?
これは、「積立投資30年、期待リターン5%、想定リスク20%」でエクセルで何万回もシミュレーションした場合のグラフイメージです。
(※リスクとはブレのことです)
グラフの山頂(最頻値)が左側にありますね。
そして「積立元本」(緑の点線)よりも左にあります。
これは最も起こる可能性が高いのが「元本割れ」だということを表しています。
驚きませんか?

このようなシミュレーションは、他人様に積立投資をすすめる業者、それによって収益を得る業者なら、必ず作成してお客様にイメージさせておかないといけないものだと思います。
ここでいう業者とは、マネーセミナーを行っている保険代理店(兼金融商品仲介業者)や誰彼関係なく積立投資をすすめるFPたちのことです。
そもそもこの図の意味すらわからない業者がほとんどなのではないでしょうか。

私は、当ブログ等で再三言ってきたことがあります。

マネーセミナー、マネースクールを行っている保険募集人たちが変額有期保険や変額終身保険を使って、30年や35年、40年で5%や7%の運用で投資元本の2倍や3倍にすることができると言っています。
それが本当なら、当の保険会社がそれをすればいい。
変額保険は保険会社の商品です。
そして、保険会社が契約している運用会社と保険会社自身が特別勘定で資産運用を行っているのですから。
ということは、お客様(契約者)は数種類の特別勘定を「選ぶだけ」でしょう?
パターンもほとんど保険会社が決めていたり、資産配分例を紹介しているじゃないですか。
そうであれば、どれかの組み合わせで5%や7%の運用実績をだせるということではないでしょうか?

そういう前提で考えれば、5%や7%から手数料を差し引いて、予定利率3~5%の個人年金や終身保険を販売できるのではないでしょうか?
もちろん長期ということで、低解約返戻金型(保険料の払込期間中は元本割れ)の年金保険や終身保険でいいと思いますよ。
30年後(保険料払込期間終了後)には、解約返戻金が「1.5~2倍」にはなっているんでしょうから。
そうすれば、とても多くの契約が入ってくるでしょう

普通に考えて、変額保険を推奨している保険会社ならできるでしょう?
パンフレットで長期分散積立を絶賛している保険会社もありますね。(ドル・コスト最高♪みたいな)(^m^)

なぜしないのか!?


これ(上の図)が答えです。
できないんです!!!!
マイナス金利ぐらいで、予定利率1%程度の貯蓄性商品も販売できないんですから。
機関投資家である保険会社自身が、変額保険を販売している保険会社自身が”自己責任”でできないんなら、積立投資として販売するような行為を容認するのはやめたほうがいいでしょう。
本当にモラルを疑いますね。
(お客様がかわいそうです)

30年、毎年5%の結果?
30年、毎年7%の結果?
できるわけありません!!!!(「100%ムリ」とは言えないでしょうけど^^;)
そうです。
保険会社の資産運用部門で働いている人たちは当たり前のようにわかっています。
ひょっとして、こう思っていたりはしないでしょうか?(当然フィクションです^^)

デタラメな保険募集人たちが初心者を誤認させる(騙す)行為で契約をしてきているな。個人保険で20代や30代、40代の主に女性が死亡保険に何千万円もかけるなんて、しかもこんな割高な死亡保険(変額有期保険)にどれだけ払うの?すごいな~♪

将来、顧客に訴えられても販売した人間が責任を負うだけだから美味しいな♪

それにしてもイタイ人(売り手&買い手)たちが多いんだな♪

解約返戻金狙いらしいけど、投資業界にある机上の空論(分散、ドル・コスト、複利、長期なんて理論)でうまくいくわけないでしょう。

そもそも設計書をちゃんと見てるの?
掛け捨てからはじまるのに。
大きく元本割れしてからはじまるのに。

業界に加工された情報で踊らされる初心者や情報弱者はかわいそうだな。
でも、マーケットの肥やしと自分たちの給料の一部としては必要だな。
まあ、経済の循環となってもらっていますから、日本にとってはいいんでしょうね。

変額有期保険や変額終身保険の解約返戻金が設計書のように2倍、3倍になるとか言っている保険募集人がいるみたいだけど、
そもそも長期積立投資で2倍や3倍なんて、とんでもなく運がよくないと「まずできない!!」し。
それができる世の中になっていたら、積立投資なんてとんでもなく機会損失だし。


このようなことを思っているかもしれませんね。
というよりも、保険や投資のことを真剣に勉強、経験してきた人なら常識レベルです。
ですので、積立投資で変額有期保険、変額終身保険が適しているって言っている人たちは「???」です。

普通に想像してみましょう。
実際に保険会社や投資運用会社等で資産運用を担当している人たちの経歴は、きっと一流大学や有名大学出身者でしょう。
そして、保険や金融、経済だけでなく、金融工学や数学、確率・統計学にも強いでしょう。
その人たちは以下のようなことを当たり前のようにわかっているでしょう。
(わかっていなければ、逆に問題ですよね。^^;)

リターンとリスクの本質を!

期待値水準になる可能性・確率を!

期待値水準を下回る可能性・確率を!

期待値水準を上回る可能性・確率を!

元本割れする可能性・確率を!


積立投資をしていくとバラ色の老後(未来)がやって来る。
主語は?
それは「業者にとっては!」です。

無料で得られる投資情報は結果的に高額の損につながる

マネーセミナーやマネースクールで「先生」気取りの保険募集人たちは相変わらず連日、
「積立投資をすれば複利でこ~~~~んなにふえますよ♪」
なんて説明を”固定金利”シミュレーション(下図:ひどすぎますし、レベルが低すぎ)で行い、しかもそれが変額有期保険や変額終身保険でできると言い、平気で販売しています。

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「初心者には変額保険がいいんですよ♪」(なんだ?このセールストークでの勧誘・・・)
明らかに誤認勧誘です。
契約されてしまっている方は、再説明を求め、彼ら彼女らの説明をICレコーダーに録音しましょう。

2%のインフレ不安を煽っておいて、契約したとたんに「-100%」(ほとんどのケース)からはじまり、かなりの長期間高いリターンがあったとしても元本割れになる商品を平気で販売するなんて。

しかもそれが積立投資商品って「悪徳商法」以外にないでしょう。
カネ儲け主義者の集まりか!
人を騙してカネ儲けするのは詐欺師のすること!!

金融商品から得られる結果は、担当者選びで大きく変わる

当コラム、ブログ読者の皆様には「リスク」をきちんと把握して、資産形成に取り組んでいっていただきたいと思っています。
FP選びをするにあたり、上のグラフと下のグラフ、どちらで積立投資を説明しているFPを信頼しますか?


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